12


ケイティー

生きる

影の行き交う雑踏の海を
焦燥が波立つ

アスファルトの窪みに
溜まる涙

足早に過ぎ去る時を追いかけ
幾多の足音が窪みを踏む

跳ね返る涙に映る影は
日溜まりの安らぎを
脇に置いてひた歩く

ある季節の煌めきは
泥にまみれ
淀む海のなかで錆びついた

今はただ
岸辺の船着き場で
かつて見た眩しさを
揺れる珈琲の
鈍い照り返しに探す

https://keity.amebaownd.com/posts/5081903

0コメント

  • 1000 / 1000

ケイスケ

想い出